「暴言・体罰・虐待・暴力」
新聞等で、施設や学校、家庭での虐待や体罰の報道が後を絶ちません。ニュースを聞くたびに、暗い気持ちになると同時に、福祉に携わる者、施設を運営する立場として、気持ちを引き締めなければならないという思いになります。
テクニカル工房も開所から九年が経過しました。当初から・職員は「暴言」で利用者を支援(指導)することは許されない、ということを掲げてきました。それでも、職員が無意識に発言したことが、受け取る側の捉え方で「暴言」と受けとめられてしまうこともあります。言葉の怖さを痛感し、反省させられます。
もちろん、差別的な内容や、感情的な発言は決して許されません。そして「体罰」「虐待」「暴力」などは福祉に携わる以前の問題であり、そのような人は支援(指導)する資格はまったくないと個人的には考えています。
支援(指導)の一環だとか、厳しくしつけるためにという理由で、「体罰」や「暴力」などを容認する発言を福祉や教育現場で聞くことがあります。しかし暴言や暴力で威圧的に抑え付けたとしても、何の解決にもなりません。現場で支援(指導)する側が、利用者や生徒たちと根気強く話し合いをし、理解する努力を続けることが、何よりも必要なのです。
工房で実践しているのは、暴言や体罰についての私の考えを、朝礼や保護者会等、利用者や職員、みんながいる場所で話ししています。もし、職員がそのような行為をしていたら、利用者や保護者の視線に耐えられず、恥ずかしい思いをするでしょう。
暴力で人を変えることはできませんし、何事も本当に解決しません。人は話し合いながらお互いに理解することで信頼関係が築かれ、おのずと解決していくのだと信じます。
平成19年・4・16(熊日夕刊・きょうの発言掲載)
就労支援センターテクニカル工房
管理者 山本 今朝一